AI 動画生成ツールの料金をわかりやすく解説:モデル原価、上乗せ、ツールの比べ方
AI 動画ツールの料金はなぜこの金額なのか。Veo、Seedance、Kling の1秒あたりの価格、上乗せとは何か、ツールの4つの価格モデル、そして2つのツールを公平に比べる5つのステップを解説します。
AI 動画が高いのには、ちゃんとした理由があります。トップクラスのモデルで数秒の映像を作るには膨大な計算が必要で、モデルを開発する企業は秒単位で料金を取ります。さらに、実際に使うツールの多くはその上に独自の価格を乗せます。しかもたいていは独自の単位で表示されるので、何にいくら払っているのかが見えにくくなります。このガイドでは、お金がどこに流れているのか、そして2つのツールを同じ条件で比べる方法を順に見ていきます。
最初にお断りしておくと、私たちは AI マーケティングエージェント兼 AI 広告ジェネレーターの Hermoso を作っているので、立場があります。ただ、以下の方法はどのツールを選ぶ場合でも使えます。
結論から言うと
AI 動画ツールの価格は2つの部分でできています。モデルを動かすために開発元が請求する料金と、ツールがその上に乗せる分です。前者は公開されていて、たいてい動画1秒あたりで決まっています。後者が上乗せ(マークアップ)です。ツールを公平に比べるには、同じクリップについて両方をドルに換算します。モデル、長さ、解像度、音声の有無をそろえて比べましょう。
モデルの開発元が請求する料金
以下は2026年10月時点の、完成した動画1秒あたりの API 料金です(端数は丸めています)。料金は頻繁に変わり、ほとんどは値下がり方向なので、ある時点の数字として見てください。対応するクリップの長さはモデルごとに違います。8秒の列は、同じ条件で比べるために入れています。
| モデル | 開発元 | 1秒あたり | 8秒 | 音声 |
|---|---|---|---|---|
| Veo 3.1 | $0.40 | $3.20 | あり | |
| Veo 3.1 Fast | $0.10 | $0.80 | あり | |
| Veo 3.1 Lite | $0.05 | $0.40 | あり | |
| Seedance 2.5、720p | ByteDance | 約$0.23 | 約$1.85 | あり |
| Seedance 2.5、1080p | ByteDance | 約$0.57 | 約$4.60 | あり |
| Seedance 2.0 Fast、720p | ByteDance | 約$0.12 | 約$0.97 | あり |
| Kling 3.0 | Kuaishou | 約$0.14 | 約$1.12 | あり |
| Gemini Omni | 約$0.10 | 約$0.82 | あり | |
| Hailuo 2.3 | MiniMax | 約$0.05 | 約$0.38 | なし |
画像はずっと安く済みます。Nano Banana 2.1 なら画像1枚約4セント、GPT Image 2.5 は約5セント、Nano Banana Pro は約13セントです。ElevenLabs のモデルでのナレーションは1,000文字あたり約8〜10セントなので、30秒の台本でも数セントです。詳しく知りたい方は、動画モデル一覧に各モデルのページがあります。
AI 動画ツールが高い理由
秒単位で課金される
出力される1秒1秒が、1コマずつ生成されています。30秒の広告は1秒のクリップのおよそ30倍の費用がかかり、動画広告の多くは15〜30秒です。
解像度で費用が膨らむ
1080p の画素数は 720p の2.25倍あり、出力サイズで課金するモデルはその1画素1画素に料金をかけます。Seedance 2.5 は 720p だと1秒約$0.23ですが、1080p では約$0.57になります。目立つ価格がどの解像度の数字なのか、必ず確認しましょう。スマホ画面でのテストなら 720p で十分なことが多く、1080p は実際に配信するバージョンのために取っておけば大丈夫です。
撮り直し
最初のレンダリングがそのまま採用になることはまれです。手の動きが不自然だったり、商品ラベルがにじんだり、セリフの温度感が違ったり。使う予定のショット1つにつき2〜3テイク分の予算を見ておき、失敗したレンダリングにも料金がかかるのかをツールに確認しましょう。
音声
Veo 3.1、Seedance 2.5、Kling 3.0 のように、映像と同じ生成でセリフや環境音まで作るモデルは、無音のモデルより高くつきます。ただ、別途ナレーションやリップシンクの工程を挟まずに済むので、全体ではむしろ安くなることもよくあります。
上乗せ
そのすべての上に、ツール独自の価格が乗ります。ツールごとにいちばん差が大きく、いちばん見えにくいのがこの部分です。
AI モデルの上乗せとは
上乗せとは、ツールがあなたに請求するモデル1回分の料金と、開発元がツールに請求する料金との差のことです。実行コストが $3.20 のクリップに、ツールが $6.40 を請求するなら、それは2倍の上乗せ。つまりモデル価格の倍を払っていることになります。
上乗せそのものは悪いことではありません。ツールはカード決済、不正対策、失敗したレンダリング、ストレージ、サポート、開発する人たちの費用を払っていて、利益も出さなければなりません。問題は、たいていそれが見えないことです。多くのプランは独自の単位で利用枠を売っているため、1本のクリップが元の価格の2倍になっていることも、安く見えるプランが本当に安いのかどうかもわかりません。
ツールがモデル利用に値段をつける4つの方法
1. 利用枠つきのサブスクリプション
月額プランで一定量の単位を買い、各モデルがその単位をいくつか消費します。予算は立てやすいものの、比較はしにくい方式です。使わなかった枠が翌月に繰り越されるのか消えるのか、追加購入にいくらかかるのかを確認しましょう。
2. 生成ごとの課金
画像1枚、クリップ1本ごとに決まった価格です。1つあたりの金額は明快ですが、「1本」が何を指すのかは確認が必要です。長さ、解像度、音声が含まれるかどうか。
3. 自分の API キーを使う
開発元から取得した自分の API キーを貼り付け、ツールにはソフトウェア代として定額を払います。モデル料金は直接払えますが、開発元ごとにアカウントと請求を管理することになり、ツールが代わりにやってくれていた最適なモデル選びや失敗時のリカバリーは失われるかもしれません。
4. 開発元から直接使う
開発元の API やアプリをそのまま使います。1秒あたりの価格は最安ですが、手に入るのは素のクリップだけです。台本も、ブランドも、編集も、投稿もありません。開発者ならそれで問題ありませんが、マーケターにとっては組み立てる手間がかなりかかります。
Hermoso はモデル料金の上乗せゼロの月額プランです。1つ目の手軽さを、3つ目と4つ目の価格で実現しようという試みです。
2つの AI 動画ツールを公平に比べる方法
- 基準となるクリップを1つ決める。両方のツールで、モデル、長さ、解像度、音声をそろえます。たとえば、音声付きの8秒の Veo 3.1 クリップ。
- 開発元での価格を調べる。上の表なら $3.20 です。
- 各ツールでの価格をドルで出す。プランでそのクリップが何本作れるかを調べ、プラン料金をその本数で割ります。6本作れる $30 のプランなら、1本 $5 です。
- 2つを割り算する。$5 ÷ $3.20 = 1.56。そのプランでは、モデル価格の何倍を払っているかがこの数字です。
- 含まれているものを加味する。失敗したレンダリング、繰り越し、チームメンバー、リサーチ、編集、投稿。倍率が高いツールでも、ほかのサブスクを3つ置き換えたり、週に1日分の時間を浮かせてくれたりするなら、そちらのほうがお得なこともあります。
架空の2つのプランで、この方法を試してみましょう。
| 選択肢 | 価格 | 作れる8秒の Veo 3.1 クリップ | 1本あたり | モデル価格の何倍か |
|---|---|---|---|---|
| ツールA | 月額 $30 | 6 | $5.00 | 1.6倍 |
| ツールB | 月額 $99 | 15 | $6.60 | 2.1倍 |
| 開発元から直接 | 従量課金 | 何本でも | $3.20 | 1.0倍 |
ツールBのプランのほうが大きく見えますが、1本あたりはツールAより約3分の1高くなります。独自単位の利用枠が隠しているのは、まさにこの点です。
どの AI 動画ツールにも聞いておきたい質問
- 使いたいモデルは1秒いくらで、それはどの解像度の価格か?
- 失敗したレンダリングにも料金はかかるか?
- 使わなかった利用枠は繰り越されるのか、月末で消えるのか?
- レンダリングの前に正確な価格が表示されるか?
- 開発元が値下げしたら、こちらの価格も下がるか?
- モデルは自分で選べるのか、1つに固定されているのか?
私たちの結論
以前は私たちもモデルに上乗せをしていました。今の Hermoso は、画像・動画・音声のすべてのモデルを開発元の価格で動かしています。変えた理由はこちら。プランは料金ページにあります。ツールを比較検討しているなら、価格以外のすべてを扱った AI 広告ジェネレーターの比較ガイドや、上の表を実際の予算に落とし込んだ AI 動画広告の制作コストもどうぞ。
よくある質問
AI 動画生成ツールはなぜこんなに高いのですか?
動画モデルは出力1秒ごとに課金され、音声付きの高解像度動画を1秒作るには膨大な計算が必要だからです。Veo 3.1 は開発元の価格で1秒 $0.40。撮り直し、高い解像度、ツール独自の上乗せが、それをさらに何倍にもします。
Veo 3.1 の1秒あたりの料金はいくらですか?
2026年10月時点で、Google は音声付きの Veo 3.1 に1秒 $0.40 を請求しているので、8秒のクリップは $3.20 です。Veo 3.1 Fast は1秒 $0.10、Veo 3.1 Lite は $0.05 です。
AI モデルの上乗せとは何ですか?
ツールがあなたに請求するモデル1回分の料金と、開発元がツールに請求する料金との差です。実行コストが $3.20 のクリップに $6.40 を請求すれば、2倍の上乗せです。
AI 動画生成ツールの料金はどう比べればいいですか?
モデル、長さ、解像度、音声をそろえた基準クリップを1つ決めます。プラン料金をそのクリップが作れる本数で割って各プランでのドル換算コストを出し、それを開発元の価格で割ります。その結果が、モデル価格の何倍を払っているかです。
開発元を直接使ったほうが安いですか?
1秒あたりでは、ツールに上乗せがない場合を除いて、たいていそうです。ただ、素のクリップには台本、ブランド素材、編集、投稿の手段がまだ必要なので、自分の時間もコストに入れて考えましょう。